「ヴィーナスの誕生」
オディロン・ルドン 45×37p 油彩・カンヴァス




神様たちの世界で争いごとがあり、天の支配者ウラノスの
体の一部が切り落とされ、海に落ちました。海の中から泡がわき出し、
世にも美しいヴィーナスが誕生しました。海は母であり、すべてのみなもとです。
ルドンは神話のヴィーナスの誕生を描きました。




オディロン・ルドン 1840−1916
フランスのボルドーで生まれる。病弱で繊細な少年は、様々な出会いによって、目に見えないもの、超自然的なものへの憧憬を抱くようになる。初期の段階において、彼が色彩を避け、木炭や版画によってモノクロの世界に埋没したことは、ある種の必然と言えよう。印象派の外面的現実描写には批判的で、あくまで幻想的かつ象徴的傾向を示す彼の作品は、シュルレアリスムの先駆的な趣をもつものであった。しかし明るい色彩を取り入れるようになった晩年には、人物や花や神話が華麗な色彩をもって表現され、神秘な世界が展開される。「ヴィーナスの誕生」は、彼の最晩年の作品である。