「水辺の精(ニンフ)」
ジャン=バティスト=カミーユ・コロー 81×47p 1868〜70


ニンフとはギリシア神話に出てくる精霊のこと





深い森の中は、よう精たちのすみ家です。
木や花や草、そして水。
すべての自然に、よう精たちは宿ります。
森の中を歩いてみて何かの音が聞こえたら、
それは、よう精たちの話し声かも知れません。


ジャン=バティスト=カミーユ・コロー 1796-1875
たとえ風景画であろうと、室内で製作することが主流であった時代、自然を愛し、そのありのままの姿を映し出そうとした一群の画家たちがいた。フォンテーヌブローの森の村に居を構える彼らを、その村の名を取り、バルビゾン派と言う。コローもまたその一人であった。あふれる自然の中に描き出される、繊細で詩情豊かな情景は、画家の純真な心を照らし出す。美しさに対する素朴な感動をより素直に、心のおもむくままに作画するコロー。だが同時に彼は、堅実な観察者として、自然を包む大気や光線の効果にも鋭敏な画家であった。光の処理において、印象派の先駆け的存在であると言っても過言ではない。