「唐獅子之図」

下村 良之介 141×129cm 紙本着色(衝立) 1984


これは空想の絵なんだよ





中国から伝わったライオンのような動物、それが唐獅子です。
でも、本当のライオンとは少しちがいます。そう、それは空想の動物だからです。
唐獅子の雄雄しい姿は、日本の戦国時代の武将たちの好みによく合い、ふすまや屏風に多く描かれました。
この唐獅子は昭和生まれ。ついたてに描かれ、お寺の入り口を守っています。



1923〜1998
反骨の画家、下村良之介。彼は前衛的な作品を描く画家であった。1943年(昭和18)京都市立絵画専門学校(現、京都市立芸術大学)卒業後、パンリアル美術協会結成に参加。1949年(昭和24)26才であった。伝統的な価値が否定された終戦直後、日本画の新しい方向性を求めて若い画家たちが立ち上がった。下村良之介は生涯そのリーダー的存在であり、鳥を描く画家として知られていった。それは激しい精気に満ちあふれた鳥たちの姿である。大胆な構図と、それを支える細部の緻密な描写。日本画壇、特に京都には大和絵から連なる花鳥画の伝統があった。この伝統に対し、革新の道を模索した画家であった。